今回もオリーブについてお話しさせて頂きます。近年では観葉植物としてサロンやショップ、カフェなどで飾られる事も多く日本でも認知されてきたオリーブの木。自宅でも育てる方が増えているそうですが、育て方を間違えて枯らしてしまう…なんてことのないように、オリーブの育て方についての疑問や注意するべきポイントなどを紹介していきたいと思います。
オリーブの品種については過去記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
オリーブ を栽培するのに適した環境とは?
オリーブを栽培する場所
オリーブの木は主に室外で育てるイメージが強いかと思いますが、イメージの通り太陽の光を好むので日当たりや風通しのいい環境で育ててあげるのが最適です。ただし、室内では育てられないわけではなく、いくつか注意するポイントを守ることで立派に育てる事ができます。
オリーブを育てる際の温度
オリーブは温かい気候が好きな植物です。寒い環境下ではなかなか育たないこともあるため、冬に室外で育てるのはオススメしません。太陽の光がある日中は室外でも問題ありませんが、夜冷え込む時は室内に移動させるなどの工夫が必要となってきます。また、オリーブの木が順調に成長した場合でも、気候によっては花が咲かないこともあるため温度管理は育てていく中でとても大切なポイントです。
オリーブの用土環境
オリーブの木は過湿に弱い植物なので、過度に水分をとることで根腐れの原因になります。排水性と通気性の良い環境を保つことが大切で、鉢植えする場合は鉢の底に水がたまらないように注意する必要があり、地植えする場合は基本的に雨など自然の水分以外与える必要はありません。ただし乾燥がひどい季節などは、土の状態を見て水分を与えてあげる必要もあります。
基本の育て方
水やり
オリーブの木の特徴として、乾燥に強いため毎日水やりをする必要はありません。ですが、水切れさせてしまうのも良くありません。鉢植えで育てる場合は、土の様子をみて乾燥してそうであれば鉢の底から溢れるくらいの水を与え、鉢の底に溜まった水は根腐れの原因となってしまうため、捨てるようにしてください。地植えの場合だと、植えたばかりできちんと根付くまでは定期的に水やりをしましょう。しっかり根付いたあとは、基本的に定期的な水やりは不要です。
肥料
オリーブの木の肥料は、与えるタイミングが年に3回。①オリーブの花芽が動き出してくる3月頃 ②オリーブの花が散り、実が出始める6月頃 ③オリーブの実がなり終わる10月頃、肥料に記載された適量を与えます。肥料にはオリーブ専用の肥料もあります。オリーブの葉が黄色くなり始めたら栄養素が足りなくなってきた印なので、肥料を追肥してあげましょう。
病害虫
オリーブの木は比較的に「害虫が付くにくい」と言われています。そのオリーブでも、害虫による被害に遭うこともあるため中でも注意が必要な害虫について紹介します。
①マイマイガ:こちらは毛虫の一種になりますが、オリーブの枝や葉を食べられてしまう被害があります。オリーブの枝の一部が白っぽくなっている箇所があれば毛虫の卵なので、見つかたらすぐに取り除いてください。毛虫の状態で見つかれば、殺虫剤を使い対処しましょう。
②オリーブアナアキゾウムシ:オリーブの中でも一番恐れられている害虫で、木の幹の中に隠れ内側を食い荒らします。幹の元におがくずが落ちているとオリーブアナアキゾウムシが発生してると疑っていいでしょう。木の幹元にボコボコしたような違和感があれば、表面を剥がして幼虫や成虫がいないか確認が必要です。
③炭疽病:こちらはカビが原因で発生する病気です。発見が遅れると全体に広がっていき、取り除くことが難しくなってしまいます。黒っぽい斑点が発生したり、葉に穴が空いてきたら注意が必要です。早い段階での発見が大切なので、風通し・水はけを良くし肥料の窒素分を避けるように育ててあげましょう
よくあるトラブル
オリーブの木など観葉植物を育てていく際「上手に育たない」と感じることがあるかもしれません。ここではオリーブの木を育てる際によくあるトラブルを紹介していくので、これから育てようと考えてる方・現状育てているけど成長しない、などでお悩みの方はオリーブの木がトラブルを起こしていないか確認していきましょう。
根腐れ
根腐れとは、常に土が湿った状態では木が呼吸できなくなり、根本から水分を吸い上げることができなくなる現象です。葉が落ちやすくなったり、葉の変色、水をあげても元気にならない、幹や根本が柔らかい、と感じたら根腐れを疑っていいでしょう。一度根腐れが起こってしまった場合は、新しい鉢に入れ替えて環境を整えることで元気に回復することがあります。入れ替えの際は、腐った根本や弱った枝先はカットして元気な部分のみ植え替えるようにしましょう。
葉焼け
オリーブなどの観葉植物は、日差しを浴びすぎたりすることで葉が痛み「葉焼け」というトラブルに発展することがあります。葉の色素が薄くなってきたり、葉が枯れてしまうなどの変化があるときは早めに対処する必要があります。また、一度葉焼けしてしまうと元に戻すことはできません。傷んでしまった葉はカットして、元気な部分だけ残すようにしましょう。
ハダニ
ハダニは繁殖力が非常に高く、かつ薬剤の耐性があることから非常に厄介な害虫として知られています。オリーブの葉に蜘蛛の糸のようなものがついていたり、葉に白っぽい斑点が現れるなどの症状があればハダニを疑いましょう。基本的には、オリーブの葉が呼吸できる綺麗な状態だとハダニは発生しません。万が一繁殖してしまった場合は、殺虫剤で対処するのが効果的です。
まとめ
今回は、これからオリーブの木を育てる方や上手に育たず悩んでいる方に向けて、オリーブの育て方や気を付けるべきポイントをお話しさせて頂きました。室外・室内どちらでも育てることができるオリーブなので、観葉植物が欲しい、と検討されてる方はぜひオリーブを育ててみてはいかがでしょうか?
環境に合わせて地植え・鉢植えどちらも選択できるオリーブですが、オリーブの木にも種類があります。種類によって育て方やポイントも少しずつ違いますが、オリーブは受粉を行うことができないので育てる際は1本だけではなく2本育てることをオススメします。
ご自分に合ったオリーブの種類を選んで、ぜひ栽培して見てください。
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