皆さんの日常で主にお料理の際に使われる「オリーブオイル」と「サラダ油」ですが、同じ油であっても何が違うのか・どのようにして使い分けたらいいのか、疑問に感じる方もいるかと思います。最近では食用油の価格も高騰しているため、代用できるなら安いものでいいかな•••とコスパを抑える思考になっている方もいるかもしれません。そこでオリーブオイルとサラダ油の項目ごとの違いについてや、使い分けの方法などについて解説していきます。
オリーブオイル と サラダ油 の項目ごとの違い
一般的なイメージですが、オリーブオイルはイタリア料理などに主に使われ、それ以外のお料理の際はサラダ油を使われている方が多い印象です。そこでまずは原料や栄養素・価格などについてどう違ってくるのか解説します。
:原料
オリーブオイルの原料はご存じの方も多いかと思いますが【オリーブの実から搾油できるオリーブのオイル分を濾過したもの】でオリーブのみが原料になります。それに対してサラダ油は【様々な植物の種子から絞った油を精製したもの】になるため原料は様々です。サラダ油の主な原料となる植物は、サンフラワー・ひまわり・とうもろこし・大豆・ごま・ぶどう・菜種・など数種類あります。
原料となる植物は違いますが、どちらも植物から搾油できる「植物油」に含まれます。
:風味や味わい
オリーブオイル:オリーブオイルには原料であるオリーブ特有の香りがあります。オリーブにはポリフェノールが多く含まれているため、独特の苦味・辛味を感じられます。このオリーブ特有の風味や味わいは、オリーブが原料のオリーブオイルでしか味わうことができません。また、オリーブは産地や品種によっても風味が変わってくるので、種類ごとに違った風味を楽しむことができるのも特徴です。
サラダ油:サラダ油は元々サラダドレッシングに使用する目的で作られた油です。そのため基本的には「無味無臭」で料理の際に素材の味を邪魔することなく使うことができる油です。これは原料がどんな植物であってもあまり違いはありません。例えばですが原料がごまの場合、通常ごま油は焙煎するためごま特有の香ばしさが感じられます、一方でサラダ油の原料として使用する場合は焙煎せずに精製するためごま特有の風味は感じられません。
:栄養素やカロリー
身体に取り入れるものだから気になる栄養素やカロリーについて、特に女性の方やダイエット中の方は気にするであろう「カロリー」についてどう違うのか?実はカロリーは両方とも同じ油なので、全く違いはありません。100gあたりのカロリーは約920calと決まっています。大きく異なる点が栄養素!両方に含まれる栄養素と、それぞれが持つ栄養素の特徴について解説します。
★ 健康効果として期待されている代表的な栄養素がこちら
- 血中のコレステロールを下げる不飽和脂肪酸(オレイン酸)
- 抗酸化作用を持つビタミンE
- 中性脂肪やコレステロールを下げるリノール酸
オリーブオイルに含まれる栄養素で特徴的なのが「オレイン酸」。オリーブオイルにはオレイン酸が70%も含まれているため、悪玉コレステロールを減らしてくれる働きに期待できます。
サラダ油の栄養素の特徴としては、リノール酸とビタミンEが豊富です、リノール酸は人間の体内で作ることができないため食事などで摂取する必要があり、体の組織が正常に活動する上で欠かせない必須脂肪酸と呼ばれるものです。ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、脂質の酸化や動脈硬化を防ぐ働きに期待できます。
※オリーブオイルの詳しい栄養素についてはこちら
:価格
油の高騰化によってできるだけコストを抑えたい•••といった方は気になるであろう価格について、実は価格については圧倒的にサラダ油の方が安く手に入れることができます。理由としては、サラダ油はメーカーによって若干の価格の違いは生じますが、オリーブオイルのように品質による等級が定めらていません。一方でオリーブオイルは、品質の等級によってかなり価格に差が出てしまうのが価格に関するオリーブオイルの特徴です。
一般的に「エキストラバージンオリーブオイル」と呼ばれる上質なオリーブオイルは産地や品種によっても価格が異なります。エキストラバージンか、そうでないか、だけでも品質に差がありそれに伴い価格も違ってくるので、オリーブオイルの価格は一概に表すことが非常に難しいと言えます。
オリーブオイルとサラダ油の使い分け
オリーブオイルとサラダ油それぞれの使い方について、どちらも食用油なので加熱調理にも生食用にも使うことができます。そこで、お料理で使う際のポイントをいくつか紹介します。
- オリーブオイルは加熱しても酸化しにくいため加熱料理にも適している
- 特有の香りをもつオリーブオイルはマリネやドレッシングなどに最適
- サラダ油は加熱に弱く酸化しやすいため栄養素を考えると揚げ物などには不向き
以上のように加熱することで酸化しやすいのはサラダ油、酸化しにくいのはオリーブオイルです。せっかくそれぞれが持つ栄養素のことを考えると、なるべく加熱せず酸化する前に身体に取り入れるのがおすすめです。しかし、揚げ物など油の量が一定量必要になるお料理の際、オリーブオイルで揚げ物をすることでコスト面での不安も出てくるかと思います。そんな時はサラダ油で代用して、副菜やサイドメニューを作る際にオリーブオイルを取り入れ栄養素はそのまま体内に取り入れることで、栄養面・コスト面での不安は解消できるでしょう。
まとめ
今回は、オリーブオイルとサラダ油の違いについて解説させて頂きました。日々お料理などで取り入れるものだからこそ、栄養面・コスト面での不安を解消しながら少しでも身体に良いものを取り入れたいですよね。とはいえ栄養を考えすぎるとコストが心配、コストを考えるとせっかく体内に取り入れても栄養面での意味は無くなってしまうのではないか•••と様々な不安が出てくるかと思います。
オリーブオイルとサラダ油、両方を上手に代用しながらそれぞれの特徴を活かしてお料理に取り入れていただけると嬉しいです。
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